東洋テーラー (TAILOR TOYO) / スカジャン Lot No. TT15273-195

Clothes
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シャンパンゴールドとオフホワイトという淡い同系色の組み合わせに、真紅の虎が映える1950年代の作品。赤い色糸を基調としつつ、色数を抑えて針足を駆使し、刺繍の立体感で虎の縞模様を表現しているところに職人技が光る。リバーシブル面は背中全体を覆うほど大きく刺繍された龍の絵柄。背中の金龍に対して胸が白龍となっている点や、ブロック体のJAPAN表記などが特徴。\60,500。

TOYO ENTERPRISE ONLINE STORE, Lot No. TT15273-195 / Early 1950s – Mid 1950s Style Acetate Souvenir Jacket “RED TIGER” × “GOLD DRAGON”, 2023/12/11
https://store.toyo-enterprise.co.jp/shopdetail/000000001400/tailortoyo/page3/order/

着用感・サイズ感 (Wearability and size)

筆者の体形は、身長171cm、体重73kg。全体的に肉付きが良く、スポーツ経験を問われることが多い。
筆者が購入したのはXLサイズ。
The author’s build is 171 cm tall and weighs 73 kg; he is generally well-fleshed and his sports experience is often questioned. The author purchased the XL size.

  • 筆者が幼い頃は、スカジャンと言えばヤンキー、ヤンキーと言えばスカジャン、というイメージがあり、カッコいいと思いつつも着てる人を見ると近づかない様にしていた。大人になる頃にはヤンキーというものはいなくなり、スカジャンもカジュアルな服装として受け入れられる様になった様に思う。
  • スカジャンはダボっと着るもの、という偏見があるのでXLサイズを購入した。袖丈にはゆとりがあるが、身丈が大きすぎるという印象はなくかなりいい感じに着れている。
  • 着る季節は春・秋。下にセーターやパーカーを着る程度が丁度良い。
  • 絹に似た生地、というだけあって肌触りと光沢が素晴らしい。横須賀で何店舗も見てまわったが、圧倒的な肌触りで一度触ると他のブランドの物を買う気にならない。
  • デザインも正確過ぎないのがまた良く、コケティッシュというかぶちゃいくというか、独特な程ほど感がたまらない。
  • ちなみに、東洋テーラーのスカジャンは全てリバーシブルになっており、決して赤虎と黒龍の2着を購入したわけでは無く、表が赤虎、裏が黒龍である。他のブランドの多くは刺繍は片面のみに施されている。東洋テーラーのスカジャンは他ブランドと比して高額だが、倍もしないので、リバーシブルであることを踏まえれば寧ろお得と言える。
  • 東洋テーラーに限った話ではないが、刺繍はどうしても何かに引っ掛けてしまうものなので、乱暴に着るのには向いていない。

結論 (Conclusion)

アセテートが生み出す高級感が素晴らしく、春・秋のアウターとして優秀。生地感がすっきりしているのでヤンキー感も薄く、カジュアルに着こなせるので結構愛用している。色違いリバーシブルなのもGOOD。
一度横須賀のドブ板通りを練り歩いて片っ端から試着してみてもらいたい。東洋テーラーのスカジャンにはかなり多くのデザインがあるが、それぞれの製造量が圧倒的に少ないので、気に入ったものがあったらその場で買わないとすぐに完売する。ちなみに、筆者のモデルもすでに完売済み。

1965年に東京で設立したブランドであり、戦後間もない銀座に並ぶ露店で日本の伝統品を買う米兵を見て、シルクに似たアセテート生地を使用したジャンパーに刺繍を施したスカジャンと呼ばれるジャンパーを開発した。狙いは的中し、販売後瞬く間に人気を獲得し、日本各地の基地に広がり海外の米軍基地にまでも納入されるようになった。
スカジャン以外にも、SUGAR CANE (ワークウェア)、SUN SURF (アロハシャツ)、BUZZ RICKSON’S (ミリタリー) などを展開している。